副料理長は2番目に偉い

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リンカーンが他人を非難することをやめたエピソードが好き

リンカーンの面白いエピソードを読んだのでここに書いておきます。

リンカーンという人物

リンカーンは第16代アメリカ合衆国大統領ということで皆さんも名前はご存知でしょう。

「歴代アメリカ合衆国大統領のランキング」でしばしば1位になるほど偉大な大統領で、「国民の国民による国民のための政治」という言葉でも有名ですね。

アメリカ合衆国大統領を務めた個々の人物の業績をランク付けするために実施された政治学における調査結果「歴代アメリカ合衆国大統領のランキング」において、しばしば、「最も偉大な大統領」の1人に挙げられている。

エイブラハム・リンカーン - Wikipedia

そんな欠点なんて1ミリも無さそうなリンカーンですが、若かりし頃の彼は結構トンデモナイ人物だったらしいのです。それが分かるエピソードがD・カーネギーの「人を動かす」(1936年刊行)という本の中に書いてあります。

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リンカーンのトンデモぶりが分かる部分の文章を以下に引用します。

人のあら探しをしただけでなく、相手をあざ笑った詩や手紙を書き、それをわざわざ人目のつくように道ばたに落としておいたりした。

スプリングフィールド(イリノイ州の州都)に出て弁護士を開業してからも、彼は、反対者をやっつける手紙を、新聞紙面上に公開したりなどしていた…

D・カーネギー「人を動かす 新装版」2015/2/10

これだけ見ても普通に嫌な人です。現代なら性質の悪いブロガーというところでしょうか。でもコレくらいなら「まぁでも匿名でやってないだけマシかな」とも思うんですよね。

皆さんも大方は

「正々堂々として良いじゃないか」
「インターネットで匿名で悪口書いたりする人よりはまだマシだ」

といった感想じゃないでしょうか?

ところがリンカーンは匿名でもやらかしています。悪い意味で今の2chユーザーの180年先を行っているのです。またまた「人を動かす」より引用します。

一八四二年の秋、リンカーンは、ジェイムズ・シールズという見栄坊で喧嘩早いアイルランド生まれの政治やをやっつけた。スプリングフィールド・ジャーナル紙に匿名の風刺文を書き送ったのである。これが掲載されると、町中が大笑いした。

D・カーネギー「人を動かす 新装版」2015/2/10

これは言い逃れのしようの無い完全に悪い奴です。さてこの後の展開ですが、匿名にも関わらず「コレを書いたのはリンカーンだ!」と特定されてしまいます。

所謂身バレという奴です。そして風刺文でやっつけられたシールズはマジ切れしてリンカーンに決闘を申し込みに行きます。リンカーンはそれを断り切れず嫌々引き受けることになります。

しかし運よくこの決闘は始まる寸前のところで双方の介添え人が分け入ったため預かりとなります。この一連の出来事を通してリンカーンは次のように変わったそうです。

この事件では、さすがのリンカーンも肝を冷やした。おかげで、彼は、人の扱い方について、このうえない教訓を得たのである。二度と人を馬鹿にした手紙を書かず、人をあざけることをやめ、どんなことがあっても、人を非難するようなことは、ほとんどしなくなった。

D・カーネギー「人を動かす 新装版」2015/2/10

「ほぼってことは、それ以降も稀にはやってるんかーい!」とツッコミを入れたくもなりますが、まぁ反省はしたのでしょう。

リンカーンビフォーアフター

さて、割りと人としては終わっている部類のリンカーンさんでしたが、反省してからは驚異的に変わったのでしょうまさかの好きな座右の銘が「人を裁くな――人の裁きを受けるのが嫌なら」となっています

そして時には自らに「悪意を捨てて愛を取れ」と言い聞かせたらしいです。何という変わりよう。人って変われるものなのですね。。

俺も変われるかも

人に恨まれて殺されかけたり、痛い目に遭ったことで教訓を得て人として変わったりと、いたって普通の(というよりむしろ性格の悪い)人間であるリンカーン

そんなリンカーンが自分を180°変えるような経験をしながらやがて偉人になった。

そんな歴史を思うと人は生きていく中でいくらでも変われるんだなぁとなんだか勇気をもらえます。

ずっとこの先も覚えておきたいエピソードでした。

まとめ

2017年下半期は人を非難しないようにしたい。(なるべくね)